Hilog

ザ・ラヂオカセッツ渡辺ヒロのブログです。

リメンバー

中学の時にサニーデイサービスに出逢った。ちょうどパンクロックばかり聴いていた僕にはとても衝撃的だった。

 


そこからサニーデイサービスをたくさん聴いた。その影響でレコード屋に行くようになった。リサイクルショップで安いターンテーブルを買った。

 


CDもレコードもよく買って聴いていた。いろんな音楽を聴いたけどサニーデイサービス聴いた時のアレはあんまりなかった。

 


そんな中レコード屋空気公団に出逢った。こどもというアルバム。サニーデイサービスを聴いた時のアレがあった。一瞬にして大好きになった。

 


空気公団を全部聴いた。

 


東京にきてから僕はバンドをやっていた。ある時とあるバンドの影響である時ザ・ラヂオカセッツというバンドの東京という曲を聴いた。凄くいい歌だった。

 


下北沢屋根裏というライブハウスがあっていつぞやの年末カウントダウンがザ・ラヂオカセッツだった。遊びに来ていた僕は酔いの勢いで話しかけた。深い話はしてないけど色々共通点があって少し仲良くなった。(と僕は思ってる)

 


そこから何度も企画にも誘ったりした。でも結局対バンすることはなかったし、近いようで遠い存在だった。

 


ある時自分のバンドのメンバーが脱退した。色々大変だった。プライベートでもめちゃくちゃしんどいことがあった。その頃いきなりヒデさんからメールが来た。(時系列は怪しい)

 


地元(静岡県富士市)の大先輩Datsun320の岳南電車というローカル電車の曲のレコーディング参加しないかという話。勿論参加した。本当にしんどい時だったのでヒデさんと久々に色々話出来て嬉しかったのを覚えてる。

 


でもそれからまた何年か、今度は僕がバンドを辞めた。音楽自体辞めようとした。割と本当に気が狂ってた。

 


空気公団の旅をしませんかという曲にある「僕には何にもないよ。だからどこへでも行けるのさ。」という歌詞がとても好きだった。辞めた後僕はなんとなくひとり旅に行くようになった。

 


全然知らない街で聴く音楽がとても良かった。ベースのこととか編曲のこととか気にせずまた中学生の頃みたいに音楽聴けるようになった。

 


ある東北の街でスーパー銭湯に行った。そこにザ・ラヂオカセッツのサインが飾ってあった。ここまでで場所はバレバレだと思う。それを見た時一緒に音楽やりたいな(この時対バンしたいの意)とふと思った。自分がまだ音楽やりたいという事を知った。

 


すぐにバンドは無理だからこの際自分の好きな曲作って自分で歌おうと思った。ベーシストは潰しが効かない。

 


(ちょっと話は変わるけど東北はすごく良いところだった。またゆっくり行きたい。)

 


戻ってすぐライブハウスに連絡をした。下北沢のろくでもない夜というところ。イベントをやらせてくださいと言った。すぐ日程くれた。

 


すぐ音楽仲間たちに連絡した。勿論ヒデさんにも連絡した。みんな快く出演してくれた。音楽から繋がった、大切な財産だと思う。そこから急いで曲を作った。時間なかったけど全部詰め込んだ。(つもり)練習もめちゃくちゃした。

 


とはいえ正直思い出作りくらいの感覚だった。以前あった売れたいとかよく思われたいとかそういうのは全然なかった。出てくれたみんなには失礼だったかも知れない。

 


ライブ後一区切りついてライブの出来はともかく満足してた。終わったって思った。そしたら思い掛けずヒデさんがすごい褒めてくれた。それも嬉しかったけど、今後が楽しみまたやろうと言ってくれた。

 


今後のことなんてあまり考えてなかったからそれがすごく嬉しかった。本当はやれって言われたかったのかも知れないけど。またやろうと思った。それにしても要所要所でいつもいきなり僕の前に現れる山下秀樹という男は不思議な存在だった。

 


その後何ヶ月かたって、急遽決まったライブがあった。勿論お客さん誰もいなかった。(いつもあまりいないけど)その日ヒデさんペンさん2人で見に来てくれた。本当にその2人だけだった。

 


帰り際ペンさんが自分たちと同じような事歌おうとしてる気がすると言っていたのが印象的だった。

 


その後からラヂカセのサポートが始まった。ラヂカセに関してはたくさん書いた通りで不思議な縁を感じてたため、僕にはやらない理由なんてなかった。ただ他にいくらでもベースやる人いると思ってたからいつまでやらせてもらえるのかなって思ってた。

 


そこからたくさんスタジオ入ってたくさんライブした。結局全部やらせてもらった。嬉しかった。色んな人にラヂカセを続けさせてくれてありがとうというようなことをたくさん言われたけど個人的には全くの逆だった。

 


年明けくらいに正式メンバーになるかならないかの最後の話をした。やりたいことやれるのはラヂカセだと思ったからやりたいと言った。ペンさんが大体同じことを言った。

 


どこの誰かもわからん奴が正式メンバーになってラヂカセを応援してる人たち的にどうなのかとか完コピするべきかなとか色々考えた。ライブしてく中で嬉しい言葉も貰ったけど、まだまだ全然しっくり来てない人もいると思う。自分も好きなバンドに対してそういう時もたまにあるからわかる。

 


そんなこと言うの恥ずかしいけど不安もあったし若干冗談ぽく2人に相談したことがあった。そういう事は気にしなくていいよ思うようにやりなよと2人は真面目に言ってくれた。

 


そして加入後ミーティングでアコースティックの企画をやって好きな人たちを呼ぼうってことになった。ヒデさんが空気公団の山崎ゆかりさん呼ぼうって言った。そんなこと全く考えてもいなかった。ダメ元で出演をお願いした。

 


快く出演を承諾していただいた。意味がわからなかった。(無論いい意味で)

 


思い出作りで始めたライブから約一年。ラヂカセのメンバーとして山崎ゆかりさんとライブをする。3/29、下北沢ろくでもない夜。先のことなんてわからないなと本当に思う。

 


世の中大変な時だから声を大にして言えないけど、本音はやっぱりたくさん来て欲しいなと思う(万が一の時の責任とかは一旦置いといて)。ライブハウスは対策ばっちりしてる。たまに働いてるから知ってる。勿論無理にとは絶対言えないけどそんなのニュースで言うまでもなくみんなわかってると思う。

 


春だし、桜は今年もちゃんと咲いてるし、新生活始まるし、3/29は来てくれたみんなにとっていいスタートになればいいなと思う。人生何が起こるかわからないから。僕にとってのラヂカセとか空気公団みたいに何かいいキッカケが生まれたらいいなと思う。

 


p.s.

去年山崎ゆかりさんの新譜を聴いた。

一曲目、サビが一言だった。

やっぱり凄いなと思った。